
「風のつぶやき」は、河原成美がお届けするコラムです。

皆さん、こんにちは。いま僕は東京から京都へ向かう新幹線の中。
車窓には富士山が見えています。
「富士は日本一の山」と言いますが、富士山を見ていると昨日の感動が熱くよみがえってくるのです。
昨日、2月9日はNPO法人 居酒屋甲子園の理事長・大嶋啓介君(32歳)たちが主催するイベント「居酒屋甲子園」の決勝戦が、日比谷公会堂で開催されました。
居酒屋の日本一を決める大会です。僕は『博多 五行』の店長・森哲也君、『京都 五行』の宮崎千尋君らと共に会場に行き、日本の居酒屋で働く人たちの素晴らしさをひしひしと感じてきました。
会場には2000人を超える来場者が詰めかけ、入口では投票用紙が渡されました。
この「居酒屋甲子園」に賛同し、エントリーした全国236店舗の居酒屋の中から選ばれた上位5軒が、決勝戦でプレゼンをし、観客2000人以上の投票で優勝者を決めるのです。
会場でのプレゼンは、愛知県『寅″衛門(どらえもん)春日井店』、北海道『小姐極楽中華 香香颱風(しゃおじぇごくらくちゅうか しゃんしゃんたいふーん)』、静岡『喰処ば(くいどころば) 幸』、神奈川『合点(がってん)本厚木店』、熊本『憲晴百(けんはっぴゃく)』の順に行われました。
僕はそれぞれの店のドラマ、想いの熱さに共感し、自分が26歳で出したレストランバー『AFTER THE RAIN』の創業の頃を思い出していました。
同時に、飲食業27年の間に凝り固まった自信という壁も、打ち砕かれました。新たな活力が涌き起こり、様々なヤル気のタネをたくさんもらいました。
「第一回 居酒屋甲子園 日本一」の栄誉に輝いたのは、最後にプレゼンをした熊本の『旬彩酒房 憲晴百』。わずか12坪22席の小さな一軒の居酒屋が優勝したことは、全国各地で個人営業する小さな店のオーナーたちにも大きな励ましとなるはずです。
30歳で脱サラし、居酒屋というステージに夢をかけた一人の男…。夢をあきらめなければ、夢を強く念い続ければ夢は叶うことを、優勝した『憲晴百』から強烈に教えられた、と大嶋理事長のコメントにありました。
僕らの店『五行』3軒もエントリーし、上位5軒とはいかなかったけれど、『博多五行』は12位に選んでいただいたようです。僕らと同じように、会場に集まった居酒屋の人たち誰もが、「来年は自分も居酒屋甲子園でプレゼンをしたい」「日本一を目指して、今日、いまから店をよくしていこう」と思ったことでしょう。
理事長の大嶋君は、居酒屋『てっぺん』の社長として自分の店と、日本中の居酒屋を元気にしようと頑張っています。第一回目のテーマは「夢」、第二回は「ありがとう」。そして、次の会場は横浜アリーナ、その次は東京ドームをいっぱいにすると大嶋君は張り切っています。なんと大きな一灯照隅の志でしょう。
「居酒屋甲子園」が2年、3年、5年…と続いていけば、日本の居酒屋は間違いなく変わる。たくさんの人が心いやされ、笑顔と元気をもらえるような居酒屋が増えていけば、日本にはもっと活力のある人たちが増えてくる。
若い大嶋君から、明日への原動力をもらいました。大嶋君は「居酒屋は無限の力を持っている」と信じて、日々全国を巡っています。がんばれ、大嶋君。ありがとう、居酒屋甲子園。
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